

たくさんのママに支持されている、ピジョンの哺乳びん「母乳実感®」 。同じ哺乳びんでもびんのサイズ(容量)は複数あり、そのサイズ選びにも大切なポイントがあります。ところが、そもそも最初にどのサイズを買っていいかわからないというママの声は多く、「大は小を兼ねる」からと、新生児期から大きなサイズの哺乳びんを手に取る方も多数いらっしゃいます。
そこで、「母乳実感」や「母乳実感 乳首」の設計品質の向上のために、ピジョンで赤ちゃんの哺乳に関する研究をしている赤ちゃんナレッジグループの阿部晃子さんに、初めて手にする哺乳びんの選び方についてお聞きしました。
ピジョンの哺乳びんに複数のサイズがあるのはなぜ?

ーーまずは、母乳実感哺乳びんに複数のサイズ展開がある理由をお聞かせください。
阿部さん
ピジョンの母乳実感哺乳びんの基本サイズは、80ml・160ml・240mlの3サイズです。
このサイズ展開の理由は、1つ目に、赤ちゃんは大きくなるにつれて飲む量が増えてくるので、赤ちゃんの成長発達に合わせて選べるよう展開しているという点があります。
2つ目に、この母乳実感という哺乳びんは、ママのおっぱいと併用してお使いいただくことを目指している哺乳びんであるという点ですね。
母乳の授乳スタイルは、赤ちゃんとママによって本当にさまざまです。例えば、直接母乳をあげた後に哺乳びんでさく母乳やミルクを追加してあげたり、普段は直接母乳をあげることが多いけど、赤ちゃんをあずけるときにはさく乳した母乳を哺乳びんに移し替えて飲ませたり。
そういったいろいろな使い方があるので、授乳スタイルに合わせて選んでいただけるように、私たちの会社は哺乳びんのサイズを複数ご用意しています。
ーー人気があるのは、どのサイズなのでしょうか。
阿部さん
160mlを手に取られるママやパパが多いですね。メーカーとしては授乳スタイルに合わせたサイズを使っていただくというのがベストだと思っています。
特に最初の頃は赤ちゃんもママやパパも授乳に慣れていないので、取り扱いやすい80mlや160mlサイズから使うのが、少しずつ哺乳びんの扱いや授乳に慣れていくという意味でもおすすめですね。80mlと160mlの哺乳びんには、最も小さい新生児用のSSサイズの乳首が付属されており、その点においても新生児から使いやすくなっています。
最初の1本に小さいサイズがおすすめなワケ

ーー最初は小さいサイズをおすすめする理由について、もう少しくわしくお聞かせください。
阿部さん
いろいろな理由があるのですが、大きな哺乳びんに対して、少しの授乳量だと、どうしても空気を一緒に飲みやすくなることがあります。空気を一緒に飲んだときにゲップが出ないままになってしまうと、吐き戻しにつながる可能性もありますし、飲む量に合った哺乳びんのサイズであることはとても重要であると考えています。
また、生まれたての赤ちゃんが飲む量は本当に少ないですし、新生児期は平均的に1日に8回以上、目安として3時間おきの授乳なので、哺乳びんを使う本数が多くなる方も多く、そういった意味でも、小さいサイズの方が洗う時に便利という声をお客さまからいただいています。
哺乳びんのサイズの切り替えが必要なタイミングって?

ーー最初の哺乳びんは、小さいサイズを選んだ方がいいということがわかりました。続いて、どんなときに哺乳びんのサイズの切り替えをしたらいいのでしょうか。
阿部さん
赤ちゃんの飲む量が増えたときですね。飲み終えてもまだ飲みたそうにしているのを見て、サイズの切り替えをする方が多いです。
ほかにも、いつもは3~4時間の授乳間隔なのに、1~2時間と短くなっているときも替えどきですね。また、おなかが空くと赤ちゃんは泣いてお知らせしてくれます。
おっぱいを欲しがって泣く回数が多いな、と感じるときも哺乳びんをサイズアップして、1回の量を増やす目安になると思います。
ーー絶対にサイズアップはしなくてはいけないものでしょうか?
阿部さん
そうではありません。逆に、サイズダウンという可能性ももちろんあります。
母乳育児が軌道に乗れば、哺乳びんを使う回数や哺乳びんで飲む量が減ってきたりもするので、そういったときは、小さいサイズを使うことがあります。
ですから、必ずしも月齢が進んだからといって、哺乳びんを大きくしなればならないということではないです。
ーーパッケージに「0ヵ月から」「3ヵ月頃から」と書かれているので、月齢に合わせて哺乳びんを大きくしていかなきゃ…と思いがちですが、それだけではないということですね。
阿部さん
おっしゃるように、パッケージに月齢が書かれているとどうしても気になってしまうと思うのですが、選ぶときに目安も大切だと考え、あのような表現をさせていただいています。
赤ちゃん一人ひとりに個性があるので、月齢が書いてあるからといって、決してその月齢になったら切り替えなくてはと思う必要はありません。
ーー先ほどのサイズダウンの話にもつながるのですが、サイズアップするからと、小さいサイズの哺乳びんを処分する必要はないのですね。
阿部さん
はい。哺乳びんを使うシーンによって使い分けすることができるので、処分せずに手元に置いておくのがおすすめです。
例えば赤ちゃんが大きくなるとお出かけする機会も増えますが、できるだけ荷物をコンパクトにまとめたいですよね。
そんなときに、家では大きいサイズ、外出先では小さいサイズの哺乳びんを使い分けているというママもいらっしゃいます。また、離乳食が始まると、母乳やミルクは補助的に飲むようなスタイルに少しずつ変化していきますが、そんなシーンでも「小さいサイズがあってよかった!」というママの声をお聞きしていますので、ぜひサイズアップしても小さいサイズも処分せずに持っておいていただきたいです。
小さいサイズから段階的に使う最大のメリット

ーー哺乳びんを小さいサイズから段階的に使われたママやパパのご様子で、印象に残っていることはありますか。
阿部さん
生まれたてのときは小さな哺乳びんで20mlとか30mlを飲んでいたのに、今はこんなに大きな哺乳びんでゴクゴクと飲んでいるのをみると、赤ちゃんの成長を感じて嬉しくなるというママやパパは多いですね。
赤ちゃんの飲む量に合った小さいサイズから始めていくことが育児をしていく喜びの1つにつながっているという声もいただきます。

赤ちゃんのために小さいサイズからスタートして、サイズアップしていける母乳実感の哺乳びんのサイズ展開は、ママやパパの気持ちにも寄り添っているということを日々、実感しています。
ーーこれまで多くの赤ちゃんの哺乳を観察し、ママたちの声を聞いてきた阿部さんだからこそわかる、哺乳びんの最初の1本の選び方。小さい哺乳びんから広がる赤ちゃんを育てるよろこびを、たくさんのママやパパに感じていただきたいと思いました。
母乳実感 哺乳びん


「おっぱいとの併用がスムーズであること」「おっぱいと同じ口の動きで飲めること」を目指して開発された「母乳実感®」哺乳びんと乳首。赤ちゃんの適切な吸着(ラッチオン)となめらかな舌の動きを叶え、母乳育児を心地よくアシストします。