これまで70年にわたってベビー用品を手掛けてきたピジョン。その歴史に新たな1ページが加わりました。それはキッズ向けの新ブランド「ピジョンキッズ」。今回は、「ピジョンキッズ」立ち上げに込めた想いと、第一弾商品である「魔法のあわあわボディソープ」「魔法のあわあわシャンプー」について、ピジョンキッズのプロジェクトリーダーで商品の企画担当の武藤さんにお話を伺いました。

自分洗いしたくなる魔法のボディソープ、シャンプー

――まずは今回の新商品「魔法のあわあわボディソープ」「魔法のあわあわシャンプー」について教えてください。対象年齢は、2才から6才頃のキッズ向け商品ということですが、さっそく試してみると......泡に「青」と「ピンク」の色がついていて、泡もホイップクリームのようで、見た目も楽しいですね!

シャンプーは「ピンク」、ボディソープは「青」。泡は通常よりもきめ細かいホイップ泡。

武藤さんありがとうございます!実は色がついているだけじゃなくて仕掛けがあります。体や髪の毛を洗うときに泡をゴシゴシすると白くなるボディソープとシャンプーで、白になると上手に洗えたサイン。今まで親に洗ってもらっていたベビーから成長し、「子どもが自分で洗いたくなる」「自分洗いができる」というコンセプトから生まれました。


▼魔法のあわあわ 子どもたちの使用シーンはこちらをチェック!

https://youtube.com/shorts/YNCoW-iRj90


――面白い仕掛けですね!お子さんたちがとっても楽しそうに洗っているのが印象的です。泡の色が変わる仕組みについて教えていただけますか?

武藤さん実は、光の反射を利用しています。氷で例えていうと、氷は本来は透明ですが、かき氷は白く見えますよね。これは削って細かくなった氷の粒に光が当たり、乱反射するために白く見えるんです。
「魔法のあわあわ」も同じ原理を使っていて、最初は色がついた泡ですが、ゴシゴシこすると空気をたくさん含んだ細かい泡になり、泡の表面に光が当たって乱反射し、白く見えるようになります。

「ピジョンキッズ」を立ち上げ、さらに新商品の企画 まで手がけるプロジェクトリーダー武藤さん。

――特殊な薬剤を使っている訳ではないんですね。

武藤さん青とピンクの色素も天然由来のものを使用するなどこだわっています。キッズ向けですが、ピジョンのベビー向け商品と同じ品質基準でつくっているんですよ。

――ボディソープとシャンプーで色が違うのも分かりやすいですね。

武藤さん子どもが色でも覚えやすいように工夫をしました。「今日は青とピンク、どっちから洗う?」「ピンクが白に変わったね」のような色を通じて親子の楽しい会話が自然と生まれますよ!

――商品名にある“魔法”という言葉も印象的です。

武藤さん最初に企画提案が出たときから企画書に“魔法”という言葉があり、パワーのある言葉だと感じていました。「色が変わる魔法」ということはもちろん、「自分で洗いたくなる魔法」という2つの意味を込めています。
パッケージデザイン(後述)だけでなく、ネーミングのキャッチーさはお子さまにもパパやママにも引きになりました。

「子どもたちのお風呂時間がより楽しいものになればと願っています」と武藤さん。

ベビー・キッズ売り場をつくっていく新しいチャレンジ

「ピジョンキッズ」のキービジュアルには、子どもの好奇心や笑顔、ママの喜びが表現され、ハッピー感いっぱい!

――さて、「魔法のあわあわボディソープ」「魔法のあわあわシャンプー」は、キッズ向けの新ブランド「ピジョンキッズ」の第一弾の商品ということで、長年ベビー用品に携わってきた今、新たにキッズ向け製品を展開するきっかけとなったのはどんな背景がありますか?

武藤さん出生数の減少に伴い、ベビー用品市場からはさまざまな企業が撤退し、子育てをする親たちが社会から取り残され、孤独を感じてしまう――いわゆる「撤退ドミノ」が起きています。こうした状況が続くと、「子育ては大変そう」というイメージがさらに広がり、ますます子育てをマイナスに捉えがちになってしまいます。

――共働き家庭も増えていて、家事や育児をする時間的、心理的余裕も少なくなっているように感じます。

武藤さんそうなんです。でも、このゆとりのない現実の中でも、パパ・ママたちは「子どもには自分の“やってみたい“の気持ちを大切にしてほしい」と願っています。そこでピジョンは、「大変なこともあるけれど、子育てには楽しい瞬間もたくさんあるんだよ」という想いを届けたいと考えました。今回の「ピジョンキッズ」は、まさにそんな子育て世代の気持ちに寄り添い、日々の“できた!”をそっと後押しするためのシリーズです。

企画・開発、リサーチ、マーケティング、コミュニケーション、さらに営業と部署横断の大所帯でキッズ売り場づくりを目指して進んだ2年の開発期間を振り返る。

――改めて、対象年齢は何才ですか?

武藤さん2才から6才頃を対象としていて、これまでのピジョン製品の愛用者に向けて、その先の選択肢を提供します。ベビー用品売り場は子どもがベビーからキッズへと成長するにつれ足が遠のく売り場ですが、ベビーを卒業しても継続して寄り添っていきたい。パパ・ママにとって身近なドラッグストアやベビー専門店で「ベビー・キッズ売り場」をつくっていきたいと思っています。

――ベビー用品から継続して使いたいと希望する人は多いですか?

武藤さん赤ちゃんのときからお使いいただいていたピジョン製品に対して、強い信頼感を持ってくださっている方が多くいます。 だからこそ、「信頼できるブランドから、今の子どもの年齢に合ったものを使いたい」「今の生活をもっと良くしてくれる商品があったら嬉しい」という声が高まっていると感じています。

発達の専門家とつくる、「くらしにあそびをちりばめる」発想

――「ピジョンキッズ」では発達心理学の沢井佳子先生にブランドコンセプトの監修をお願いされたと伺いました。どのような意図があったのでしょうか。

武藤さん企画の発端は、子どもが一人で楽しく“自分洗い”ができるようになること。 そして、親にとっても「できた!」という瞬間に立ち会い、成長を実感できること。 この方向性は、企画当初から明確に定まっていました。

一方で、ピジョンにはこれまでベビー領域の知見は豊富にあったものの、子どもの自我が芽生えてからの“心の発達”については体系的な知見がありませんでした。 そこで、「ピジョンキッズ」らしい考え方をしっかりと形にしていくために、沢井先生にブランドコンセプトの監修をお願いしました。

沢井先生は、子どもがどのように発達していくのかを整理し、さらにその知見を“商品として落とし込む”ことまで手掛けている専門家です。

――新しいシリーズや商品を立ち上げる場合、そういった学術的な裏付けをいつもされているのですか?

武藤さんお客さまがピジョンの処方の安全性や「ピジョンなら間違いないよね」と感じてくださる背景には、子どものことを深く理解したうえで製品づくりをしている、という私たちの姿勢が大きく影響しています。

今回、その“この時期にはこういうことができるようになる”というプロダクト哲学を言語化し整理したことで、社内でも「なぜピジョンがキッズ領域に取り組むのか」という共通認識を持つきっかけになりました。

――具体的にどんな風に整理していったのでしょうか。

武藤さん子どもの学びや育ちには、さまざまな領域が関わっています。 そこで私たちは、それらを独自に5つの領域に分類しました。毎日の暮らしの中で、この5つの領域を自然に刺激しながら学びを促し、“生きる力”を育んでいく。そんな商品設計を目指し、「こどものくらしに『あそび』をちりばめよう!『あそび』から『できた!』へ」をコンセプトに据えました。

子どもの育ちに関わる5つの領域。今回の第一弾商品では「感覚・動作」「社会・表現」「言語」の3領域を刺激

――「あそび」は子どもに欠かせない暮らしの基本なので、暮らしの日用品を手掛けるピジョンならではの視点ですね。

武藤さん文字が書ける、といった単発のスキルが身につくことだけが成長ではありません。 日々の暮らしの中であそぶことで、子どもはいろいろな要素が伸びていきます。子どもは“できること”が少しずつ増えていき、 パパ・ママはその小さな発達をそばで見守れる喜びがある。 私たちは、商品を通してそんな「あそびの時間」を提供できることを、とてもうれしく感じています。

そして、日用品を扱うピジョンだからこそ、暮らしの中に自然と“あそび”を取り入れるという視点は大切だと考えています。 この考え方には、沢井先生にも深く共感していただきました。

キャラクター設定やユニークなイベントもピジョンキッズならでは

――「魔法のあわあわボディソープ」「魔法のあわあわシャンプー」のパッケージに描かれている、オリジナル公式キャラクター「デキスターズ」も人気ですね。

武藤さんピジョンでは、これまでオリジナルキャラクターを本格的に作ることはあまりなく、今回の取り組みは大きなチャレンジでした。でも実際に使っていただいた方からは、「キャラクターの描かれたボトルが可愛いから、子どもが自分で洗ってくれるようになりました」といった声も届いていて、「デキスターズ」が“子どもと商品をつなぐ存在”としてしっかり役割を果たしてくれていると感じています。

また、沢井先生からは「子どもは目の色が違うと別の個体として認識する」というアドバイスもいただき、それを踏まえてキャラクターを設計しました。「子どもが何かに挑戦するときには隣で応援し、できたら一緒に喜んでくれる存在」という設定をつくり、サムズアップできる手も加えています。

オリジナルキャラクター「デキスターズ」が描かれた「魔法のあわあわボディソープ」「魔法のあわあわシャンプー」のパッケージ。
左からデキアオ、デキピンク、デキイロ、デキミズイロ。笑顔や泣き顔、怒り顔など表情も豊か。
発売イベントで子どもたちに大人気だった「デキスターズ」のボードと一緒に。キャラクターを語る武藤さん自身も楽しそう。

――その他に、キッズ向け商品ならではのこだわりはありますか?

武藤さん商品パッケージの裏に「じぶんでやってみよう!」というイラストつきの洗い方を載せました。これも今までにない取り組みで、子どもが楽しんで洗うきっかけにもなればいいですね。

3ステップなので子どもでもチャレンジしやすく、自分でやってみたくなる仕掛けのひとつ。

――プロモーションではユニークなイベントをされたそうですね!

武藤さん実際に体験してもらうことが一番なので、銭湯を一日貸切にし、27組の家族と特別ゲストに子育てインフルエンサーの木下ゆーきさんにお越しいただきき、先行体験イベントを実施しました!子どもたちは「楽しい!」「泡が気持ちいい!」と言ってくれ、商品使う本人から得られる感想はベビー用品では経験がなかったので貴重な機会で、改めて商品の良さに自信が持てました。最後はみんなでお風呂に入りましたよ!

子育てインフルエンサー木下ゆーきさんをゲストに迎え、「魔法のあわあわボディソープ」と「魔法のあわあわシャンプー」を体験!楽しいお風呂タイム!

イベントレポートはこちら

https://www.instagram.com/reel/DUsJYkogVrV/


――ピジョンにとって初めてのキッズ向けカテゴリーということで、社内の評判も教えてください。

武藤さんこれまでになかった切り口の商品だったこともあり、今回の取り組みはピジョンにとって大きなチャレンジでした。社内からも「良い意味でピジョンらしくない」という声が上がり、キッズに本気で取り組むべきだという熱量が一気に高まりました。

さらに、社長も登壇したメディア向けの製品発表会は新聞やニュースで大きく取り上げられ、SNSでも「ベビー用品のピジョンがキッズ市場に参入」と話題になり、社内外の期待と注目の大きさを強く感じる機会となりました。

すでに次の商品企画は進んでいるそう。これからも楽しみ!

――ピジョンキッズでは今後はどんな商品が出てくる予定ですか?

武藤さん今回の第一弾商品では「感覚・動作」「社会・表現」「言語」の3つの領域でしたが、これからは他の領域をカバーした商品も計画しています。長年ベビー用品を手掛けてきたピジョンだからこその知見と信頼を生かし、少子化の今こそ子育てする皆さんに寄り添う商品を展開していきたいと思っています。

――最後に、ピジョンキッズに興味を持ってくれたパパ・ママにメッセージをお願いします。

武藤さん時間に追われがちな子育ての中で、子どもたちが少しずつ自立していけますように、そして一番近くで見守っているパパ・ママが育児の楽しさを少しでも多く味わえますように。そんな世界を「ピジョンキッズ」を通して実現していきたいと思います。まずは、「魔法のあわあわボディソープ」「魔法のあわあわシャンプー」を試していただき、今後も楽しみにしていてくださいね!

今回取材したのはこの人

プロジェクトリーダーで商品企画担当の武藤さん

これまではスキンケアの商品企画として多数の商品を担当。二人の小学生のママで、自身の育児経験も企画に生かされている。

文/鈴木志野 写真/エチカ

ピジョンキッズ
魔法のあわあわシリーズ

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